2020年2月19日水曜日

ミニ3  母かもしれない

「母かもしれない」を含む歌、たまに見る気がして検索してみました。
約10万4500首中以下5首だけでした。

「母かもしれない」で題詠をやったらいい歌が収穫できそう。

さむきわが射程のなかにさだまりし屋根の雀は母かもしれぬ 
寺山修司『空には本』

岸辺には犬が待ちをり雌犬なり乳房に斑あり母かもしれぬ 
日高堯子『雲の塔』

草原を全力でかけてゆく人のいる四月あれは母かもしれず 
小島なお『サリンジャーは死んでしまった』

ほの光る空気中浮遊細菌は母かもよああ数かぎりなし 
渡辺松男『泡宇宙の蛙』1999

この夕べ抱えてかえる温かいパンはわたしの母かもしれない 
杉崎恒夫『パン屋のパンセ』
(「崎」の字は正しくは「﨑」ですが、検索からもれないよう「崎」を使いました。)

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