2021年3月18日木曜日

ミニ38 柔道・空手

 柔道・空手を詠む歌を探してみた。


本日の闇鍋短歌112,901首の中に12首あった。

その中から8首ピックアップ。


去年から置きっぱなしの柔道着 その持ち主も今日卒業す
千葉聡『飛び跳ねる教室』2010

そのむかし空手をやっていた人に正拳突きを見せられている
木下龍也『つむじ風、ここにあります』2013

柔道三段望月兵衛明眸にして皓歯一枚を欠きたり
ルビ:望月兵衛(もちづきひやうゑ)/皓歯(かうし)
塚本邦雄『歌人』1982

たくさんの眼がみつめいる空間を静かにうごく柔道着の群れ
小島なお『乱反射』2007

少年は何も信じぬ骨肉が相打つ極真空手のほかは
八木博信『ザビエル忌』2018

柔道の受け身練習目を閉じて音だけ聞いていたら海です
小坂井大輔『平和園に帰ろうよ』2019

虹色の帯を結んだ空手家が『はみだしっ子』を読んで号泣
平川哲生(出典調査中)

柔道部・バレーボール部・卓球部・ハンドボール部・吹奏楽部
(偶然短歌:ウィキペディア日本語版の文章の中から切り出されたもの)


「空手」「柔道」は、歌の題材としては新しいようだ。

上記のように、短歌では少ないがらぽつぽつ詠まれている。


ところで、俳句ではろくろく詠まれていないみたいだ。

私のデータにはなかった。

ネットで探したら、ないわけではなかった。

(でも、一つ読んだら百読んだ気がする類の、従ってカウントする気になれないものばっかりだった。いいのがあったら知らせてほしい。)


もっと驚いたのは、川柳でも、「空手」「柔道」はほとんど詠まれていないらしいことだ。

私の川柳コレクションは、新聞等やサラ川のようなのはほとんどなく、「現代川柳」と呼ばれているものなので、偏りがあるのだろうか。

だとしても、「空手」「柔道」が少ないのは意外である。


こういうのって、詠まず嫌いとか以前に、ただ単に詩心が見落としているだけで、そのことを全く意識することもない、という、そういう段階なんだろうなあ。


いいと思う句を見つけたら、あとから追加します。

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