「ちょびコレ」とは、
「ミニアンソロジー」というほどの歌数はなく、
「レア鍋賞」ほど少なくもない……、
そんな、ちょっとした短歌コレクションです。
(以前は「随時更新」として、いくつかまとめていましたが、
いま、1テーマ1ページの方式に移行しています。)
そんな、ちょっとした短歌コレクションです。
(以前は「随時更新」として、いくつかまとめていましたが、
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■ 男らしさ
本来良い意味であるはずなのに、短歌の中ではなんとなく悪いイメージで詠まれる概念、というものがある。
たとえば「正義」。本来良いものであるはずなのに、悪用して振りかざすなどする輩が多いのか、もはや懐疑的文脈でしか詠まれない。
「男らしさ」も同様だ。この概念に不快感があったり苦しめられたりするケースが多いのだろう。
ただ、ジェンダー的言辞には比較的敏感である私でも、現実の中でたまに、「男らしい人だな」と好印象を持つ場合がある。プレッシャーでも差別でもなく純粋な「男らしさ」という良さはきっとあるだろう。
ともあれ、「男らし」という文字列で検索してみたら、
本日の「闇鍋」短歌データ122,606首のなかに7首あった。
その中から好みの歌をピックアップ。
本当の男らしさを思うとき階段が逆流をして来る
吉野裕之『空間和音』
唯一の男らしさが浴室の排水口を詰まらせている
虫武一俊『羽虫群』
この2首は、純粋な良い意味での「男らしさ」ではないけれど、「男らしさ」というものに対する気持を、自分の言葉で表現している。
2022・5・6
ついでに「女らしさ」も探してみたが、2首しかなく、それはあまりご紹介したいという気持ちになれない歌だった。
(好みや考えは人それぞれ。わたしもそのそれぞれの一人である。)
(好みや考えは人それぞれ。わたしもそのそれぞれの一人である。)
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