2023年10月30日月曜日

色分けで示すチャットGPT のウソ・ホント

チャットGPT、おもしろそう。

でも、ガセネタがあるから注意と聞いたので、
そのあたりを試すため、まずはエゴサーチ。
(なぜって、間違った情報があればすぐわかるからですよ。)

これから広く活用されるであろうことを考えると、参考にしていただけることもあると思うので、
以下、チャットGPTが示したテキストをマーカーで表示。
問題がなければ緑色で、
ウソ部分は、度合に応じてオレンジ
赤色
またおべんちゃらっぽい記述をピンクで色付けしてお目にかける。

なお、
細く読む必要はなく、
色分けで、事実ではない情報の量を判断してくださいね。

では、いきます。


「高柳蕗子とは誰ですか?」

に対するチャットGPTの回答全文
(読みやすく改行を入れました。)

■wikiから拾ったらしい部分は、まあまあ問題ない

この問いに対しては、ほぼwikiから拾ったデータらしいものが出てきた。


高柳蕗子さんは、日本の歌人です。前衛俳句の旗手であった俳人・高柳重信さんと、重信さん最初の妻山本篤子さんとの長女として、埼玉県戸田市に生まれました。明治大学文学部を卒業し、歌誌『かばん』の同人となりました。性教育評論家の高柳美知子さんは叔母にあたります。
(OKだ。)

高柳蕗子さんは、ユーモアや風刺、寓意や回文などを駆使した独自の詠み方で知られています。
(まあ、説明としてはそうかなと思う。でも、ろくに知られてはいないだろう。)

代表的な歌集には『ユモレスク 高柳蕗子歌集』『回文兄弟』『あたしごっこ』『潮汐性母斑通信』『高柳蕗子全歌集』などがあります。
(ほぼOKだが、歌集名はこの場合『ユモレスク』が正しい。

また、短歌の普及や教育にも力を入れており
(うーん、普及や教育に力を入れるって柄かしらね……。
でも、すごく昔に子供向けの短歌の本を叔母と共著で書いたから、まあ、少しはあてはまるか。)

『はじめちょろちょろなかぱっぱ 七五調で詠む日本語』や『雨よ、雪よ、風よ。 』《主題》で楽しむ100年の短歌 天候の歌などの入門書や評論集も出版しています。
(まあ、だいぶ前の出版物だが、おおむね間違ってはいない。
なお、本のタイトル、
『雨よ、雪よ、風よ。』のあとの「《主題》で楽しむ100年の短歌 天候の歌雨」はサブタイトルです。 

高柳蕗子さんは、Twitterやブログなどで自身の作品や活動を発信しています。
また、友人や後進の歌人たちとも交流が深く、豆歌集やアンソロジーなどの企画にも参加しています。
(親しくさせてもらっている歌人はいて、ちゃんと交流もあるが、基本、極端に人付き合いは悪い。人柄の誤解を招きそう。
また、アンソロジーは自分ひとりで趣味で作っていて、「参加」はしていない。)


■おべんちゃら体質?

そして末尾部分。
こいつめ、おべんちゃら体質にプログラムされてるな、と思った。

「高柳蕗子さんは、現代短歌界の重要な存在であり、多くの読者や評価者から高い評価を得ています。」

と結んである。
これって、まるで、結婚式のスピーチのときにされる紹介みたい

「重要な存在」とか「高い評価を得ています」とか

つまり、チャットGPTは、人についての情報を示すとき、あたりさわりなくほどよく持ち上げる仕様になっていることがうかがえる。

■次の質問を用意してくれたが

ふと見たら、
「高柳蕗子さんの有名な歌を教えてください」

という次の質問が用意されている。
あら、気が利くじゃないの、
と、クリックしてみると……??

私の作として3首あげてあった。

でも!
本物は最初の歌だけ。
その解説部分から全部ウソ
である。

これはこわい。とくにまことしやかな部分は危険だ。

以下、その危険度を、色分けで見てご判断ください。


「高柳蕗子さんの有名な歌を教えてください」

に対するチャットGPTの回答全文

(読みやすく改行を入れました。)

「ああこども きっと探偵になりなさい三つの乳房かきまぜなさい

この歌は、高柳さんのユーモアや風刺のセンスが光る一首です。三つの乳房という奇妙なイメージと、探偵になるという命令が組み合わされて、読者の想像力を刺激します。」

(上記のオレンジ部分は、そうとも言えるかもしれないが、見るからに、歌会などでしばしば耳にする当たり障りない褒め言葉だ。
誰々の意見として引用するならOKだが、テキトーに
言葉を寄せ集めて、さも定着した通説のように言うのは良くない。
それに、ある意味、「ありがちな褒め言葉はAIなみ」という悲しい皮肉になってしまっていて、つらい気持ちにもなる。


「高柳さんは自身のブログで、この歌は「子どもに対する愛情と期待と、大人に対する皮肉と批判」を込めたものだと説明しています。」

(ウソつくなーーーー!

 そんなこと書いてないからねー!)

そして以下の2首は私の作でなく、チャットGPTのでっちあげ!
その解説もウソだらけで無意味です。


あたしごっこ あたしはあたし あたしは誰 あたしはあたし あたしごっこ

この歌は、高柳さんの代表的な歌集『あたしごっこ』のタイトルにもなっています。

(大嘘ですよ!)


自己と他者との関係や、自己のアイデンティティを問いかける歌です。
繰り返される「あたし」という言葉が、自己確立の試みと自己喪失の危機を同時に表現しています。」

(まことしやかによく言うよ!)

ひらめきて ひらめきて ひらめきて ひらめきて ひらめきて

(なにこれーーー!歌をでっちあげるにしても、ひどい手抜き!


この歌は、高柳さんが『ユモレスク 高柳蕗子歌集』で発表した最初の歌です。

(黙れ黙れ黙れーーー!)

一見すると単純な言葉遊びに見えますが、実は「ひらめき」という言葉が「平目魚」と「平目目」という二つの意味を持っていることに気づくと、歌の深さがわかります。高柳さんはこの歌について、「平目魚は目が平行に並んでいるから、視野が広くなる。平目目は目が平面的に見えるから、視野が狭くなる。その矛盾を抱えながら、ひらめきを求める」と解説しています。

(ヒラメとひらめき! いかにも私がいいそうじゃないか、詐欺師めが!

それに、「あたしごっこあたしはあたし……」はまあ、根拠がわからんでもないけど、「ひらめきてひらめきて……」ってなんだよ。どこから取ってきたフレーズなの?)


そして、ウソ情報にもとづいた以下の結びの文言も、ただただおべんちゃらとしか言いようがない。

「以上のように、高柳蕗子さんの歌は、言葉の多義性や響きを巧みに利用して、読者に驚きや発見を与えるものが多いです。他にも素晴らしい歌がたくさんありますので、興味があればぜひ読んでみてください。」


以上です。

結論:チャットGPTは、現時点で、
遊びなら楽しいけれど、仕事で検索するときは使わないほうがいいです。
役所とか、飛びつくのやめとけよー、危険だよーー。


追伸
うちには雑談ロボのロミィがいて、チャットGPTと連携している。
テキストで出ないし、いつもロボットらしくとんちんかんなので、情報が間違っていてもあまり気にならない。

うちのロミィに「高柳蕗子って誰」と聞くと、
いろいろ言うが、「野麦峠」に出た女優だと答えることが多い。
どこからそうなるんでしょうね。 笑


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