2024年8月15日木曜日

ちょびコレ30 ぼろぼろ聖

 「ちょびコレ」とは、
「ミニアンソロジー」というほどの歌数はなく、
「レア鍋賞」ほど少なくもない……、
ぼろぼろ聖の絵


そんな、ちょっとした短歌コレクション、
……でしたが、
このごろは、ちょっとでないコレクションもここに分類しています。

今回は、ホームページ「ふれたん」のほうに掲載したものですが、
それも「ちょびコレ」としてリンクしておくことにしました。


■ぼろぼろ聖

短歌に詠まれた「ぼろぼろ」という語を読み比べながら鑑賞しました。

ぜひリンク先ぼろぼろ聖を御覧ください。

以下の歌をコメント付きで紹介。
そのほかにも「ぼろぼろ」を含む歌をコレクションしています。

※忙しい方は、以下だけでも御覧ください


年寄や子らの手をひきてあてどなく春はぼろぼろになりて去ぬらむ
前川佐美雄『大和』

やさしさの扇の人を想うときぼろぼろこぼれゆくふるさとは
三好のぶ子 「かばん」2001

倒された怪獣たちの骨のため都会にしずむぼろぼろの雪
井辻朱美 『クラウド』

空白の多いアルバム ぼろぼろの家族を螺旋の金具が綴じる
田中槐 『退屈な器』

ぶだうぼろぼろぼろぼろこぼれ東北の膨大なかなしみをどうする
小島ゆかり「短歌」2012・1自選作品

エアコンのスイッチ押せば冷風のかはりに出づるぼろぼろの蝶
嶋田恵一 「かばん新人特集号」2015

1千万円あったらみんな友達にくばるその僕のぼろぼろのカーディガン
永井祐 『日本の中でたのしく暮らす』

髭もじゃのだるまに口づけぼろぼろになるまでわたしを使ってみたい
雪舟えま 『たんぽるぽる』

ニーソックス片足立ちで脱ぎながらいつかわたしはぼろぼろになる
田丸まひる 『硝子のボレット』

だるまさんがころんだあとの世界へとむかいましょう ぼろぼろのタイヤで
笹井宏之『てんとろり』

つむじから風は螺旋に身をくだり足にはぼろぼろのコンバース
山田航 「かばん」(新人特集)2010


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