■【レア鍋】視神経
視神経って普通はあんまり見たことがないものですから、これは目に浮かべるための一般的比喩表現ではなく、感覚的に目に浮かびそうな気がする(特に3首目)、というレベルのビジュアルです。実体験でなく、イメージ体験を喚起する、というか。
※このサイトは、類想句を避けるなどのトラブルを防ぐことを目的の一つとしているようです。また、「無断で利用することは著作権上の例外を除き著作権者の許諾が必要」と書いてあります。それは法律通りです。著作権侵害は特別な場合を除いて親告罪ですから、このサイトに作品を置いてあるということは、無断使用はトラブルになるぞという警告の意味があると思えます。だたその法律なかで例外として「引用」は認められています。情野千里の句は、既に他のサイトでも引用されていて代表作のようですし、「引用」の条件を意識しなが引用させていただきました。
■【ニャン鍋】エゴサーチ
新しい人の歌の入力が足りないのかも。
睦月都 2012年短歌研究新人賞応募作
エゴサーチ+リツイートって死体から髪を抜いてる老婆っぽくない?
伊舎堂仁(出典調査中 作者サイトより)
上記の
伊舎堂仁(出典調査中 作者サイトより)
田中濯『氷』
フォロワーがbotと死人で14人 誰に届くこともないリ・ツイート
懶い河獺(出典調査中)
■【レア鍋】フォロワー
懶い河獺(出典調査中)
■【レア鍋】リスニングテスト
2022年10月18日
本日の全短歌データ123,825首
「リスニングテスト」なんてなさそう、と思いながらきまぐれに検索してみたら3首もあった。
リスニングテストが聞こえるアメです「始め」と言ったらなめてください
伊舎堂仁『トントングラム』2014
リスニングテストの漏れる校舎から欧米人の巨大な会話
岡野大嗣「詩客」2017-06-03
君の声思い出してるリスニングテストの問いと問いのあいだに
近江瞬『飛び散れ、水たち』2020
■【レア鍋】ヒメジョオン
佐藤弓生『モーヴ色のあめふる』2015
ヒメジョオン摘む人の誰もいなければ胸の高さに咲く線路脇
田宮智美『にず』2020
■【ニャン鍋】スクロール
本日の短歌全データ122,966首
スクロールして行く度に果ては来てまた銀紙を噛んだ味だよ
久哲 うたのわH22.10.28
携帯の着信記録スクロールすればひらたく癒されている
江國凛(出典調査中 だいぶまえの「かばん」)
■【ニャン鍋】招き猫
本日の短歌全データ 122,622首
藤原龍一郎『19××』1997
招き猫の無表情の爪紅し すぐ分かります分かるはずです
東直子『十階』
なお、俳句と川柳も1句ずつ。
招き猫水中の藻に冬がきて
波多野爽波『骰子』
招き猫は造花ばかりが描いてある
中村冨二『千句集』
■【レア鍋】蓋がない
2022年7月9日本日の短歌全データ 122,622首
「蓋がない」ということを詠む歌は以下3首でした。
(検索文字列「蓋がな」「蓋のな」「蓋の無」「蓋な」「蓋無」で抽出し無関係なものを取り除いた。)
蓋のない記憶と思ふ 菜の花の瓶詰めにぽんと山の香がして
田村元『北二十二条西七丁目』2012
この海にぴったりとした蓋がないように繋いだ手からさびしい
虫武一俊『羽虫群』
蓋のない深い器に沈みたい無心にならず轆轤をまわす
小野田光『蝶は地下鉄をぬけて』
なお俳句は見つからず、川柳は1句ありました。
蓋のない顔で笑ってくれました 徳永政二
■【ナイ鍋】社会の窓
難しい題材ですが、うまく生かした歌があったら教えてください。
テキ屋きて社会の窓からいわし雲
大沼正明『異執』2013
「ズボンの前」みたいな言い方はどうかな。
1首発見。
へこをせし昔男は知らざらむズボンに前あきのファスナーあるを
浜田蝶二郎『からだまだ在る』1997
「チャックが開いている」的なことを詠む歌を探してみました。
「チャクラ」だ。けど、なんだか近い!
「だばだばにあなた漏れてる気をつけて胸のチャクラが開きっぱなしよ」
法橋ひらく『それはとても速くて永い』2015
チャックが開いた、けど背中のだった……。
唐突に下の名前で呼ばれたら背中のチャックが開いてしまうよ
岩倉曰『harako』2022
歌はすてきだけど、これも違いますね。
きみの背の感触残るわが背骨 チャックを開くように別れき
田中槐(出典調査中)
「eXamine Your Zipper(チャックを確認しなさい)」の略だとか。ほんとかな。
あと、社会転じて「理科の窓」とかいう人もいるらしい。
■【ワン鍋賞】ぺっちゃんこ
2022年6月21日本日の闇鍋短歌データ122,733首
日月の球体通り過ぎてゆきぺっちゃんこなり母の死顔
渡辺松男(出典調査中)
なお俳句でも1句発見
駅の裏死んでるバッタぺっちゃんこ
久留島元「詩客」2012-11-16-11863
■【ニャン鍋賞】算段 【レア鍋賞】散弾
やわらかな風の散弾てのひらに五つ集めて風に戻した
木下龍也『つむじ風、ここにあります』2013
車中泊の朝に迎える散弾を喰らったような窓の凍結
中山俊一『水銀飛行』
夏の柳の枝は太くて木洩れ日が散弾みたいに頬辺を差す
久真八志「かばん」2013・9
■【ワン鍋賞】蹴っ飛ばす
■【ワン鍋賞】四捨五入
■【ニャン鍋賞】うぬぼれ
僕たちはうぬぼれ屋だからうぬぼれを売る 売り上げでひんしゅくを買う
宇都宮敦 朝日新聞夕刊2011年5月24
子供は要らない
ザマア見やがれ
ルビ:自惚【うぬぼれ】
夢野久作『猟奇歌』(「夢野久作全集3」ちくま文庫1992)
■【ニャン鍋賞】大女
大女死すごと大き物語死して世界は荒涼とせり
松村由利子『大女伝説』2010
秋の夜を大女(おおおんな)となり怒りおり重たき足に月光を踏み
梅内美華子 『若月祭(みかづきさい)』1999
なお「大男」は以下5首発見。
大男が梅雨明けちかき街に来てそらの滑車をまはしはじめる
永井陽子『ふしぎな楽器』1986
チョコレートバーほどの電話取り出して大男話すいたくやさしく
米川千嘉子『一葉の井戸』2001
大男の黙狂ひとり暁【あかとき】の野辺に世界を支えて佇てり
山田消児『アンドロイドK』1999
ご近所の歯医者へ来たりて大男の太きおゆびに歯を抜かれたり
花鳥佰『しづかに逆立をする』2013
大男の欠伸チェロの黒ケース光は肩でうけとめるしかなく
東直子「短歌研究」201010
■【ナイ鍋】おっちょこちょい
2022年3月22日闇鍋短歌データ121526首
「おっちょこちょい」という語を詠み込んだ歌なし。
東直子「かばん」200208
そそかしい走禽即死 空涙そおっと注ぐ蘇生せぬよう
高柳蕗子『あたしごっこ』
■【ワン鍋賞】粗忽
藤原龍一郎『切断』
■【ニャン鍋賞】あんぽんたん
2022年3月22日ルビ:青中【あおなか】、水中【みずなか】、安本丹【あんぽんたん】
依田仁美『異端陣』2005
■【レア鍋賞】まぬけ
■【ナイ鍋】おちおち
闇鍋短歌データ121101首
「不安でおちおち眠れない」などの「おちおち」を使った歌は、今のところ1首も収録されていない。
■【ワン鍋賞】てんてこ舞い
2022年2月13日
闇鍋短歌データ120980首
久保芳美「かばん新人特集号」2010・12
■【レア鍋賞】~をあなたに
2022年2月11日
闇鍋短歌データ120980首
古谷空色(出典調査中:だいぶ前の「かばん」誌)
いつかまた逢えなくなるねと天界のブラックリストと野望をあなたに
瀬戸夏子『そのなかに心臓をつくって住みなさい』2012
かばんにはもれなく風、それももう目も眩む熱風をあなたに
鈴木智子『砂漠の庭師』2018
■【ワン・ニャン・レア鍋賞】「○行」
2022年2月9日
闇鍋短歌データ120980首
うち「あ行」2首 「か行」3首 「さ行」3首 「た行」1首 「ら行」1首 「ぱ行」1首
うへへへと忘却の彼方でカクレンボああお下劣なおまえのあ行久保芳美『金襴緞子』金欄椴子
ネアンデルタールの水墨画のようなア行音 永遠といいaeonという井辻朱美『クラウド』2014
かき・くるみ・きのこ・くり・くこ・こめ・かうじ秋はカ行の稔り豊けし丹波真人『花顔』
名字にはたぶんカ行が似合うひと日射に耐えていたまっ白く柳谷あゆみ『ダマスカスへ行く 前・後・途中』2012
炎暑の車道が膨らみそうでわたしには月の世界とカ行のひとが柳谷あゆみ『ダマスカスへ行く 前・後・途中』2012
サ行音ふるわすように降る雨の中遠ざかりゆく君の傘俵万智『サラダ記念日』
そら、スカイ、スペース、砂漠 サ行とはとても広くて一色なもの松木秀『RERA』
サ行音爽やかなものと感受せぬ金がざらざら一首を読めりルビ;金【キム】大口玲子(出典調査中)
潮騒のやうなるサ行の訛りかなわたしは寿司も獅子も大好きルビ;寿司【すす】 獅子【すす】逢坂みずき『虹を見つける達人』
崇福寺 正覚寺下 思案橋 サ行の音の響きあふ町ルビ;音【おん】三輪良子『木綿の時間』2016
た行しか知らぬ私は「土」と言う あなたのために「好き」の代わりに大嶋航(出典調査中)
手の中のラ行のひとにさくら散るはんらはんらやあぶなうつし絵依田仁美『異端陣』2005
ぽんと、ごくふつうの大きさの声で言うとききらめくあなたの「ぱ」行杉山モナミ 「かばん」202112
「○行」を詠むということは、語感・音感をとらえ、それを読者と共有できる、という強気が必要だ。読者はその強気をうれしく感じる。そういう題材だと思う。
闇鍋短歌データ120980首
うち「あ行」2首
■【ニャン鍋賞】義憤
2022年1月24日闇鍋短歌データ120240首
うち「義憤」2首
■【レア鍋賞】ピースサイン
闇鍋短歌データ120240首
うち「ピースサイン」3首
近江瞬『飛び散れ、水たち』
■【レア鍋賞】ほじる
闇鍋短歌データ120240首
うち「ほじる」4首
久保芳美『金襴緞子』
まずすべてほじくってから食べたきを西瓜の種は奥にまだある
染野太朗『人魚』2016
レーズンパンのレーズンすべてほじりだしおまえをただのパンにしてやる
戸田響子『煮汁』
相部屋の感想聞けば「鼻くそがほじれないんだ。鼻くそたまる」








